ナゴタロの感謝日記

名古屋在住の50代前半、サラリーマンの日記です

"tebayo" - い~わくんの街の空き家に、あたたかい場があった

 岩倉駅の北側の踏切にて 


目次
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1.岩倉市について
2.”tebayo"とは
3.シェアする場
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1.岩倉市について

愛知県岩倉市に引っ越しをして1年半

アパートの部屋から、駅まで歩いて15分
名鉄電車で、名駅(注:名古屋駅のことをめーえきといいます)まで15分程度
職場は駅前なので、通勤時間は40分

東京は勿論、名古屋市内の地下鉄沿線の駅と比べても、通勤にストレスを感じません

駅最寄りのスーパーは、夜8時には閉まってしまいますが、
少し歩けば田んぼが広がる、気取らない、好きな街です

市の名前は岩倉ですが、京都でも、岩倉具視さんとも関係はないです
「磐座」に由来するという説があります

新溝(にいみぞ)古墳という円墳が、岩倉市の中ほどにありますが、
大きな岩が幾つかあり、その上に、神社が建てられています

鬱蒼とした木々の中にひっそりとたたずむ境内や岩から、侵し難い厳然とした神力を感じます

また、岩倉の名前が歴史に登場するのは、岩倉織田氏の時代です

尾張国の守護、斯波氏の、守護代である織田氏
その内、尾張国上四郡を支配したのが、岩倉織田氏(伊勢守家)でした

その家老に山内氏がいて、後に土佐一国を支配する山内一豊もこの岩倉の地で生まれたと言われています

ちなみに、岩倉織田氏は、より下位に置かれていた清洲三奉行の家柄の、織田信長に滅ぼされてしまいました

いまでは、それほど目立たないこの街も、豊かな田んぼが広がる尾張平野の中心にあり、農業が経済の中心であった頃は、山がちな日本の中では恵まれた場所であったのではと推測します


岩倉市に住んでいて、一番有難いのは、五条川が潤いをもたらしてくれていること

五条川沿いに、上流に向かって、大口町の堀尾跡公園まで、あるいは街中を下って、竹林公園までジョギングできるのが、とても気に入っています

 

街中の五条川の遊歩道

五条川を北上すると現れる田園風景(江南市

 

大口町にある堀尾跡公園(この地にいた堀尾氏は、松江城主に)

2.”tebayo"とは

予想通り?仕事が終わらず、あたふたと名鉄電車に飛び乗り、まだ空いているスーパーで気持ちだけ差し入れを買ってから、慌てて向かった”tebayo"の開催場所

岩倉駅から北に10分足らずの場所、五条川の近くまで歩きます
地図アプリでは、自宅のアパートから歩いて5分くらいの場所なので、すぐ見つかるかと思いきや、最早とっぷりと日が暮れた住宅街は、真っ暗で、心に冷や汗が

不審者に間違われるのではと不安になりながら、路地を入っていくと、だだっ広い空き地の中に、大分年期の入った建物と灯りが見えました


ドアを開けると、入り口には靴が沢山。。。 参加費の千円をお渡しすると、前の方でお話されている方、そしてこちら側では10人以上の方が、聴いています

後ろに席を空けてもらって話を聴き始めようと思ったら、すぐにお話が終わって、椅子を片付けて、懇親会に入りました。。。

今回は、名古屋市役所の職員の方が来られて、ご自身の働き方や考え方について語って下さる場ということだったそうです

そもそも"tebayo"は、岩倉市の職員の方が、市役所というフィールドを超えて、ご自身が、市の職員や商工会の仲間たち3人と岩倉市を盛り上げたい!と思ってつくられている場

2016年からイベントがスタートしているそうなので、もう7年近くも続いています

今回連絡をとらせていただいてご返信をいただいたのは、市の職員の金森さんという方です

たまたま、私も「日本一おかしな公務員」という、山田さんという塩尻市の職員の方が書かれた本の中で、「空き家プロジェクトnanoda」に触発されて、岩倉市でも活動が始まったという紹介があって、名前は聞いたことがありましたが、実際の活動はこの12月に初めて知りました

 

           

 

この”tebayo"は、facebookページ上で開催を告知されていまして、たまたま”友達”が良いね!を押してくれたので、気が付いたのですが、そうでなければ、わからないままだったと思います

以下、”tebayo"の名称の由来は、岩倉市のHPの、”いわくらがくらしやすい109の理由”にも載っていますので、少し引用させていただきます

公務員が空き家を活用している「tebayo」という場所がある。 | 岩倉市 (city.iwakura.aichi.jp)

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誰もが気軽にやりたいことに挑戦し、「○○するってばよ!」「○○だってばよ!」と声を掛け合うことで
“人と人”“人と地域”がつながっていく。そんな場所づくりをめざして活動しています。
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主催者の言葉として、「誰もが気軽に交流でき、やりたいことに挑戦できる場を提供」することと書いて下さっています

まさに、懇親会ではそんな雰囲気を感じました

2つのテーブルに分かれて話をして、途中で半分くらい入れ替わったのですが、最初のテーブルで一緒になったのは、例えば次のような方々でした

 

・3,4年前から旧知の方で、私が勤めている会社に、階段登り競争の企画を持ち込んで下さった、県の職員の方

この方が「イイね!」を押して下さいました
スポーツ分野での企画を県でもご担当されておられますが、公務員という枠を超えて、自由な発想で動かれておられます

 

・高校のキャリアカウンセラーの方とそのお子さん

5才(もし違っていたらごめんなさい)の男の子を連れてこられた女性の方
もともと企業の人事にいらっしゃったそうですが、すごく傾聴される方という印象でした。
それから、そのお子さんが、みんなのために鍋のお椀を配ってくれたり、私の数倍以上気が利くのに驚きました

 

1カ月ほど前の鹿児島の旅で一緒になった、日本中をお母さんと旅している、5才の男の子を思いだしたのですが、

「子供」と「大人」という括りと取り払って、一緒に何かを考えたり、創ったりできる可能性を感じました

 

・地元で、町内会をベースとした市民活動「地域のしあわせを考える会」をされている方

仲間と一緒に、例えば岩倉市の小学校を卒業し、海外で活動されているバレエダンサーを紹介するような、「つながる🌸いわくら🌸スゴい人」企画を紹介して下さいました

Facebookグループに入ってみましたが、地元岩倉の話題で、日々盛り上がっている印象です

・来年、隣の某大規模政令都市の自治体に入職される大学生の方

地元の有名な飲食店のお家の方とのことでしたが、その眼差しからは、市役所の仕事をするというよりも、地域を良くしていくために、学びたいという熱意が伝わってきました


職場も、地域社会も、彼のような方が挑戦できる場があること

それも一方通行ではなく、おじさんやおばさんも、大学生や若手の社員、職員と、イーブンに意見を交換し、お互いに応援し、関わり創っていく場が大切だと思いました

このあとは、別のテーブルに行きましたが、そこには市の職員の方が多く集まっていて、市のキャラクター「い~わくん」のオペレーションに関わられている団体の方や、市の企画担当の課の方とお話する機会がありました

 

岩倉市ホームページより引用)


市の職員の方もいろいろ悩まれたりしながら、市を良くしていこう、楽しく(注:楽という意味ではなく)仕事をしたい。。。そんな思いを感じました

一市民としてこういう場にいると、そんな思いを持ってプライベートの時間に来られている市の職員の方を応援したい、なにか一緒にできたら、そういう思いになります

こうして、懇親会の場は、主催者の方が用意して下さった、アルコール、ノンアルコール、ジュース、そして、岩倉で採れた野菜を入れて下さった、温かくて美味しい鍋で、盛り上がり。。。

ちゃんと9時にはお開きということで、皆さんで片付けをして、家路につきました

3.シェアする場

もう年の瀬もおしせまった大晦日
今年を振り返りながら考えていること、

フリーアドレス、シェアオフィス、シェアハウス・・・
場を共有する感覚を大切にする、そういう考え方が世の中でも広まってきている気がします

自分自身、どちらかというと「こもり系」

職場でも、かつては、オフィスの端っこの窓ガラスに面した「止まり木」席にいるのが安心そして、自分の席がないことに不安を感じるタイプでした

今でも、その感覚はありますし、自分の場所を確保したいという思いはあります

でも、もう一方で、気の合う人=価値観があう人の近くにいると安心する自分にも気づくようになりました

 

遠くの親戚より、近くの他人とも言います

何らか、共通する価値観をもつ人たちと、「場」ー物理的な時間や場所

を同じくすることは、人間という存在が、有史以前から持ち合わせている本能的な感覚のような気がします

 

もちろん、それが「家族」なのかもしれませんが、核家族化が進む今、3人や4人の単位では、機能としては不十分な気がします

 

すこし目を転じて、街というスケールで見ると、今、住んでいる岩倉市は人口約5万人

応援させていただいている山梨県都留市は約3万人

 

両方の街に共通して、居心地の良さを感じるのは、ほどほどの大きさであり、その中で人が集まる場所は比較的コンパクトに纏まっているということ

 

広い都会の中にぽつんといて、繋がりにいくのではなく、

住んでいるところの近くりに、価値観が共通する人がいるということ

 

等身大の自分でいながら、挑戦もできる風土がある

そんな場所を、これからシェアハウス、あるいは「シェアタウン」で見つけていきたいと考えています

 

来年は、試みをしていく年

 

いろいろな思いやアイデアを交換しながら、自分も周りの人も、良い場をつくっていく思いを大切に、繋がりを拡げていければと思います

 

新年、皆様に良い場が在り続けます様、祈っております!