今日の厳しい冷えこみとは対照的な春の犬山城
桜が美しい場所です
昨日、土曜日は夕方まで、某国の大使のアテンドのお付き(要は鞄持ちです)で、各務原から犬山まで足を伸ばしました
各務原という地名は”かがみがはら”以外にも色々読み方がありますが、最近では町おこしで”キムチ”を使ったことでも有名になったようです
産業としては、川崎重工の主要拠点があり、また何といっても、自衛隊の航空基地、かつての陸軍航空隊の基地があったところでもあります
柳田邦男氏のノンフィクションで知りましたが、零戦は、三菱重工の名古屋の工場から、そこまで延々と牛車で運ばれてきて飛び立っていったとのこと
このような航空機の世界と切っても切り離せない街にあるのが、「岐阜かがみがはら航空宇宙博物館、通称"宇宙博”」
この長ったらしい名前も、どうしたら日本中の皆さんに分かってもらえるかという苦肉の策だと思います
展示物は、日本の航空機製造、宇宙開発の発展史
過去の実機もかなりの数、展示しています
実は大使は、元々工学系の大学を出られていて、メカニカルなものがお好き
この博物館も、馬籠・妻籠の宿をはじめ、いろいろな代替選択枝からご自身が選んだものでした
一方、アテンドする役員も、私も、ばりばりの文系で、正直あまりよくわからないし、深くは興味を持っていません
この博物館で目玉の「飛燕」という飛行機は、戦時中、日本で唯一の量産型液冷式エンジン・・・ということですが、それが何がすごいのかがわかりません
機体はスマートですが...
そもそも、戦争に関するモノの展示については、説明しづらい
その国と近しい国と、当時の日本は浅からぬ関係
ところが、前日、こともあろうに、セレモニーに大使と一緒に出ていた、ある市の市長(各務原ではありません)は、きわめて失礼にも、第二次世界大戦で、日本とその国と近しい国との関係がどうのこうのと言及しています
それがあってかどうかはわかりませんが、大使は、じっとスマホに映し出される説明を見て、足早に過ぎ去っていきました
ちなみに零戦の試作機の展示もありますが、一言も触れません
車ならまだしも、航空機となると、その発展史は、戦争と切っても切り離せない
大使ともなると不用意に発言できないでしょうし、このメインの戦時中の実物の機体の展示の前では、私もなんとなく気まずい感じがしました
ちなみに戦後の国産飛行機も沢山展示しています
小学生くらいの、理系?好き、メカ好きの男の子なら喜ぶでしょう
あと、写真は割愛しますが、ロケット開発に関する展示物が、2Fにあります
さて、昼から犬山へ
車で20分くらい、木曽川を渡って、愛知県側に戻ります
名鉄犬山ホテルでお昼を食べた後、ホテルの敷地内、有楽園内にある「如庵」というお茶室を見学しました
ここは、文系でも、お茶に興味があまりない我々は、予習があまりにも不足していて、午後になっても冷えた空気の中、何も説明できず
出てきたのは、国宝というキーワードだけ
せめて、有名な権力者(織田信長)の弟(織田有楽斎)が建てた茶室で、ちょうど400年前のもので移築されてきた・・・とか言えば良かったのですが
冬の季節で、日本庭園というのは、雪でも降らない限り少し寂しいし、お茶室もある程度は薀蓄がないと、良さというか、特徴を説明できない
最後は、冒頭の写真の犬山城
さすがに景色は良かったですが・・・
春か秋なら、桜や紅葉を楽しみながら、「普通に来て良かったね」です
でも、冬に外国人を案内するなら、それなりに下調べしていかないと、本当に冷えた空気が流れかねない、という教訓になりました
最後に、今回の小さな旅で、大使という役目をきちんと果たそうとするそのお姿には、リスペクトを感じました
たとえば、事前に大使の秘書からは、正座して抹茶を飲むのは好まない、お城は好きではないと聴いていましたが、結局両方とも、大使は、どちらも我々のお誘いにいやなそぶり一つみせず、積極的に受け入れて下さいました
また、旅の途中でどんな人に対しても、感謝の気持ちをはっきり言い、街の人から、話しかけられたら、しっかりと誠実に話されていました
本当に上の立場の人は、自分の立場や発言の影響力ということをわきまえ、慎重に発言する一方、気さくにコミュニケーションするということを実感しました
それでは、今日はこの辺で
明日は月曜日ですね
ゆっくりお休みください