ナゴタロの感謝日記

名古屋在住の50代前半、サラリーマンの日記です

企業における危機管理広報のあり方 ~うそを貯めずに、すっぱり謝ることができる!?~ 

記者会見

記者会見

 

おはようございます

昨日は、会社で危機管理広報についての研修会を行いました

 

危機=クライシス

 

たとえば品質問題、あるいは事故、従業員の不正発覚、パワハラ・セクハラで訴えられる・・・など、いろいろな事態が想定されます

 

インターネット社会となり、SNSが盛んになってきて、いわば誰もがメディアを持てる時代になってきました

 

それにつれて、今まで水面下で隠れていた企業の中の問題が表面化しやすくなってきています

 

そういった問題が、オモテに出てきたときに、いかに情報を正しく収集し、対外的に企業としての広報を行っていくか

 

企業が社会的に”一発退場”にならないためには、それなりの備えをしておく必要があります

 

昨今も、某ダンパーメーカーの品質問題、某自動車メーカーの役員の不正問題といった、企業価値を大きく左右するような"危機”が発生しました

 

また、その後の記者会見まで含めて、”危機管理広報”の巧拙が問われることになって参ります

 

この危機管理広報は、”一見もっともらしい仕組み”を構築しても、マニュアルを置いておいても、何の役にもたちません

 

 

実際に大事なのは、

①トップの意思、人格、広報マインド

②役員~従業員まで、その企業の風土(風通しの良さ)

③広報部門の対応の巧拙

と言えます

 

①トップの意思、人格広報マインドについて

かなり前になりますが、某食品メーカートップの、「オレは寝てないんだ」発言が思い出されます

 

社会部の記者は、社会正義に照らして、一般の方を代表して「企業を糾弾する」ことを役割と自認しています

 

また、「スクープ」をとるために、夜討ち朝駆けを厭いません

自ずと、言動も"刺激的”になります

 

でも、その記者の向こうには、”一般の方”がおられるということを忘れてはなりません

 

日頃、奥の院で他の役員・部下にかしずかれているトップが、急に世間の冷たい風の中に、さらされることになる

 

こういうときにこそ、西郷さんではないけれど、その社長が、どれだけ「意思」を持って事に当たるか

また、逆風の中で、「意思」をしっかり持ち続けるための「人格」があるか

そして、向き不向きは別として、「広報マインド」があるかが、問われます

 

不祥事が発覚すると、人はどうしても希望的観測をもってしまいます

 

これはそれほど大変なことではない、限定的な影響しかない、

あるいはやむを得なかったんだという解釈をしたくなります

 

たとえば、かなり前ですが、食品偽装問題

「"偽装”ではなく”誤表示”なんです」、と一生懸命、企業は説明しようとします

 

確かに、自分達がその立場に追い込まれたら、そう言いたくなる気持ちもわからないではないですが、

一般のお客さんから見たら、どういう説明が適切かが見えてきます

 

少なくとも”誤表示”で、「うっかり間違ったんです」は、それこそ、欺瞞と受け取られかねない

 

やっちゃったら、ごめんなさいと謝る

一気に、問題を出し尽くす

 

謝るタイミングもあります

ずるずると言い訳を重ねて、最後にトップが引きずり出されて、会見というパターンが多すぎるようです

 

もっとも、自分達が仕えているトップに、「記者会見にこのタイミングで出てください」と、やすやすと言える部下はいません

 

それは②の企業風土の話につながってきます

 

問題があることを把握したときに、ちゃんと情報が上がってくるか

 

隠したい部門、人が、強引に隠蔽しようとする体質と、それをちゃんと出そうとする風土とのせめぎあいです

 

それはもう全力で隠したいわけです

問題を抱えている立場の人は、何しろ自分の進退がかかっています

 

代々不正や隠し負債が引き継がれていくというのは、よくあります

 

バブル崩壊時期の某証券会社も印象的でした

前のトップから真実をきいて、えっと驚きますが、自分は蓋を開けずに、次の世代に引き継いでしまう

 

隠すほうも真剣なら、誰かがそれを知って明らかにしようとするのも勇気がいる

これは、もはやテクニックとか仕組みとか、そんな表面的な話ではありません

 

役員、従業員一人一人の人格、そしてその集合体である企業の風土が問われます

 

最後に、③広報部門の対応の巧拙

 

広報部門は、その企業の外に片足をおいて、社内:社外が、4:6くらいの割合のスタンスでいる感覚が必要だときいたことがあります

 

なにかがあったら、会社ぐるみで、必死に世間様に対して身を守ろうとします

 

その時に、冷静に、世間様がどう自分の会社を見るのかを考えられるのは、広報の役割

 

あと、問題を出し切って、原因を明らかにしてくための、腕力が必要

 

広報部門が、たんなるお飾りだと、トップや他の力がある部門の言いなりになってしまい、翻弄されるだけになってしまいます

 

以上、朝から、あまり気持ちの良い話題でなくてすみません

私自身、昨日学んだことを自分が忘れないためにも、ブログに書かせていただきました

 

 

なお、企業広報だけではなくて、個人でも同じことが言えると思います

 

家庭という小さな社会でも、

配偶者に対して、子どもに対して

自分のクライシスをどう管理し、広報するか

 

一番大事なのは、「うそをつかない、早めに告白する、ちゃんと謝る」

 

自分に対するうそも、周りの人へのうそも、貯めるとだんだんつらくなってくる

泥沼にはまる

 

いま、私が朝できるだけジョギングして、気持ちをすっきりさせようとしているのも、理由がります

 

心の断捨離をして、うそをためない状態をつくりたいからです

 

年末もだんだんと押し迫って参りましたが、一年を振り返って、少しずつ、心の大掃除もできればと思います

 

それでは、みなさん、どうかよい一日を迎えられますように

行ってらっしゃい!

 

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