こんばんは
早くも師走、年末に向けて気ぜわしくなって参りましたが、こういう時こそ気持ちをゆったりと持ちたいです
昨日は、出張の合間に、東京の丸の内から皇居へ少し足を伸ばしました
1997年の日経新聞には「黄昏の街」と書かれた丸の内
確かに私にとって、この場所の原風景は、薄暗く、ねずみ色の背の低い無個性なビル群
その面影は、見事に拭い去られて、上品なクラシック音楽が合う街になった
アンチミーハーな私も、心の中でバイブレーションが起きた
1997年の三菱地所の社長は、福澤武さん(福澤諭吉の曾孫)という方
「これからはただ建物を建てて貸せばいいという時代ではない。仕事がしやすい、働いていて楽しい、新しい仕事が生まれるといったソフトの力を付加しなければダメだ」と言ったそうです
福澤さんの思いは、見事に形になってきたような気がします
アシックスが運営するランステーション、中には、おしゃれなランニングウエアや靴、そして、皇居へ走りにいくランナー向けのシャワールームもあります
1回800円、月額5,400円
なかなか微妙な価格設定ですが、もし私が丸の内のオフィスに通っていて、もし高給取りなら(笑)迷わず使いたいところです
ジムに通うより、皇居の周りを走っている方が、10倍は気持ちいい
というのは、体感していますので
丸ビルの横、仲通りの歩道にいる白いライオン
三沢厚彦さんという方の作品
この方は、動物をモチーフに、ちょっとユーモラスで、やんちゃな感じ、声をかけてみたくなるような彫刻作品を作られているようです
こういった作品が、「丸の内ストリートギャラリー」と称して、10個くらい、街のここそこに置かれています
三菱地所と彫刻の森芸術文化財団の共催で、1972年からの40年以上続く取組みだそうです
息長く続けられているんですね
いつもの街の風景も、ちょっと表情が変わります
ちなみに、写真の後ろの方に、セグウェイに乗った人がいますが、街の案内人だそうです
公道での一般走行は認められていないものの、実証実験ということで許可されたとのことです
三菱地所の社員の方の、心意気、ユニークさ、アグレッシブさを感じます
ちょいオモろな感じがいい! 遊び心・・・
こちらは、東京創業ステーション
明治安田生命ビルに入っています
文字通り、創業したい人を支援する「場」で、「東京都中小企業振興公社」が運営しています
ネーミングもいい ステーションって、旅たちの出発点ですよね
有料、無料のセミナーや交流会、コンサルによるアドバイスなどが受けられるようです
やるな~ 東京都も偉いけど、三菱地所さんがです
彼らは、ここ丸の内を、ベンチャー企業を育成する街にもしたいようです
ベンチャー企業が育ち、やがて自分達のビルのテナントになっていく
常に、新陳代謝が図られるような仕組みをつくろうとしています
ちなみに、左側が明治生命館
1934年(昭和9年)竣工、戦火を潜り抜け、戦後はGHQに接収された、重要文化財
右側が、2004年竣工の、オフィスと商業の複合施設
間は、このような天窓空間となっていて、外と内の中間のような不思議な廊下が続いています
こういった配慮からも、丸の内の街にクラシックさが息づいています
明治生命館の隣は、広い道路をへだてて、すぐに皇居のお堀が広がっています
カルガモが気持ち良さそうに泳ぎ、心を癒してくれます
湖面には上品に黄に色づいた木々が美しく映えています
そして、さらに足を進めると、かなり広い芝生と木々が広がっています
もし私が、丸の内のどこのオフィスに勤めていたら、メンバーとのミーティングは、時々、この芝生の上に座ってやったりするのもいいなーと思います
余談ですが、歩道に設けられたベンチは、ありがたいのですが、外国時のツアーがひっきりなしに前を通りますので、ちょっと気は散ります・・・
美しくライトアップされた東京駅
この駅は、いろいろな人の人生ドラマを見てきたことでしょう
つらい別れ、新しい門出
丸ビルから見た東京駅
昨日の午後は、「経年優化」、これは三菱地所さんのライバル会社である、三井不動産さんが使われている言葉ですが、むしろそれにぴったりな街が、丸の内ではないでしょうか
歴史を活かしつつ、進化し続けていく街
その実行力に、素直にリスペクトした半日でした
有難うございました
それでは、皆さん、夜は冷え込んできていますが、暖かくしてお休み下さい